ポン・デ・ライオンの生みの親が語るキャラ開発メソッドと、シードル飲んで見えた景色。
STUDIO HOLIDAY News Letter🍩 #5
☕️おつかれさまです。コーヒー片手にどうぞ。
私たちは「人を、心を、動かすデザイン。」を合言葉に、企業や地域の「こんなんやりたい!」を応援し、プロジェクトに伴走するデザインファーム、通称スタホリです。
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今月のトピック
🦁企業キャラクター、どうやって考えたらいいの?
🍎りんご農家の取材だけのつもりが…。スタホリ主催の美味しいイベントができるまで!
🌷ホリデイな仲間紹介 #01|台湾と日本の食をつなぐルフィ株式会社「せつさん」の話
✍️編集後記
🦁企業キャラクター、どうやって考えたらいいの?
こんにちは、CEOの堀内です。
もはや自分の仕事の代名詞とも言える「ポン・デ・ライオン」。ほんと、たくさんのファンに愛されちゃって愛されちゃって、ボクがこの子を育てたのか、この子にボクが育てられたのか、正直もうわかりません。
企業キャラはその他にも、ミニストップの「ミミップくん」、住友電工の「スミーディ」、朝日放送の「エビシー」、COACHの「POPPYchan」、るるぶの「るるブルくん」……と、気づけば沢山のお仕事を手がけてまして、すっかり企業キャラ開発について詳しくなりました。
ということで、そのへんの話を書いてみます。
もったいぶらずにズバリ結論!
企業キャラクターの役割は、企業と生活者のあいだの「柔らかなインターフェース」だと思っています。
企業が何か伝えたいとして、生活者にとっては顔の見えない相手からのメッセージって、どんなに正しくても受け取りにくいですよね(いや、正しさって退屈になりがちですが)。そこで企業と生活者の間にキャラクターが立つと、同じ内容でも柔らかく受け止めてもらえて、結果メッセージが伝わりやすくなる。そんなイメージです。
これは社外だけの話ではありません。会社の意思がなかなか社員に伝わらない、ってよくある話ですが、キャラクターは企業と社員のあいだにも立てます。
間に立つってことは、その関係は一方向ではありません。SNS時代の今ならインタラクティブなコミュニケーションはもはや必須。そうしてコミュニケーションを重ねると、「伝わる」の反対向きに、生活者からの「好きになる」が返ってくる。
キャラクターの役割はより大きくなってる思います。
つくるだけでは、キャラクターになれない。
誤解を恐れずに言うと、キャラクターをつくること自体はそんなに難しくないです。特に生成AIが進化した今、それらしい絵は秒で作れてしまう。でも、それで機能するキャラになるかは、また別問題。
そもそもCharacterとは、「人格」や「性格」のこと。つまりキャラクターとは、見た目ではなく人格(パーソナリティ)です。だから絵が描けてもまだキャラになれてない。生活者に触れる機会をつくり、対話を続け、信頼と愛着が溜まって、ようやく機能するキャラクターとして育ちます。
だからボクらは、企業キャラクターを「マネジメントするもの」という前提で企画・開発します。デザインというより、タレント事務所に近い感覚かも(多分、知らんけど)。開発時から「どこで」「どうやって」「どう振る舞うか」を設計しておくことが大事。それが、愛されやすさも、メッセージの伝わり方も決めていきます。
「らしさ」を見つけ、キャラクターに埋め込む。
例えばポン・デ・ライオンと仲間たちをデザインするときに自ら課したルールは、「ドーナツの比率をキャラクター同士で絶対に変えない」こと。ミスドの真ん中は、どう考えてもドーナツ(あれ?真ん中はドーナツの穴?)。キャラクターはその魅力を伝える伝道師であって、主役はあくまでドーナツ。キャラクターが、商品より前に出てはいけない。
エビシーは朝日放送横の堂島川に生息する設定にして「地域に愛される放送局」を狙いつつ、放送局でも演技ができる「着ぐるみにしやすい」デザインに。JAタウンの「じぇー太」は農産物が通販で買えることが秒でわかる設計にしました。
どれも、かわいさから考え始めたわけではありません。まず、企業や商品の価値を見つけること。 そこから設計すると、その企業や事業にピッタリのキャラクターがつくれます。(かわいさは正義!はぶっちゃけありますけどね😊)
キャラって、やっぱり愛されなくっちゃ!
生活者との間に立ち、信頼や愛着を溜めていく事が求められるキャラクターは、愛されてナンボ!だと思ってます。じゃあ、どんなキャラクターが愛されるのか。
周りの人を想像してみてみると良いです。人気や魅力がある人って、決してみんな完璧な人ではないですよね。むしろ、どこか抜けててダメな部分がある人の方が愛されてたりしてません?ギャップ萌え、みたいな言葉もありますよね。
キャラクターも同じ。企業は自分たちをよく見せたくて、つい品行方正でなんでもできる子をつくりたがるけど、そういうキャラは特徴が薄くなりがち。最近ヒットしてるキャラを思い出してみると、弱さや隙(なんなら闇)のあるキャラも多いですよね。どこかに欠落がある方が共感を得やすいんだと思います。
とはいえ、企業が自分から隙をつくるって、なかなか勇気がいる。ここはいつも、一緒に悩みながら決めていくところです。
絵がタダになる時代に、増える仕事。
AIの時代、キャラクターの役割はむしろ増えると思います。企業の窓口としてAIがしゃべりはじめる時代は、企業と人のあいだに立つキャラの重要性がもっと増える時代でもあるから。そのときに大事なのは、キャラクターが生活者とどうコミュニケートし、絆を結ぶのか、です。
ポン・デ・ライオンも、生まれてもう20年。企業の顔となるキャラ!と意気込み、ロングライフデザインを意識してつくりましたが、正直こんなに長い付き合いになるとは!親子世代を繋ぐキャラクターは、もはや企業のかけがえのない資産です。(僕にとっても!)
ある調査によると、企業の約半数が自社キャラクターを持っていて、そのうちの約7割が運用に課題を感じているそうです。キャラつくったはいいけどうまく運用できてない、とお悩みの皆様、愛されるキャラに育て直すお手伝いもしますよ!
キャラクターという資産を、一緒につくっていきましょう。
🍎りんご農家の取材だけのつもりが…。スタホリ主催の美味しいイベントができるまで!
こんにちは!スタホリメンバーの三野です。
普段の私は週末になると山に入り、犬と登山をしたり農や狩りに勤しむ完全な自然派ですが、スタホリではデザインスタジオ事業でディレクターとライターをしています。
食のアイデアを形にする「実践型フードラボ K,D,C,,,」を運営しているスタホリですが、今日は「スタジオの企画力」と「ラボというリアルな場」がガチッと噛み合ったときにどんな熱量が生まれるのか、実際にあったお話をお届けします。
「美味しいだけじゃ売れない」——大人気りんご農家さんの挑戦
すべての始まりは、私が担当しているデザインスタジオ案件での取材でした。そこで出会ったのが、長野で非常にユニークな取り組みをしている、X(旧Twitter)フォロワー2万人の超人気りんご農家「リンゴ野郎」さんです。
お話を伺うと、彼は単にSNSで目立っているだけの農家さんではありませんでした。
現代人のライフスタイルの変化により、「ただ美味しいものを作っているだけでは、果物は届かないし売れない」という強い
危機感。そこから加工品やシードル醸造を手掛け、自ら発信して「付加価値」を乗せる泥臭い挑戦を続けてこられた方だったのです。
彼らの「農家としての深い問いと挑戦」に刺激を受け、「取材だけで終わらせたら絶対にもったいない。お互いの強みを掛け合わせて、新大久保で何かやりませんか?」と意気投合。そこから一気に企画が膨らみ、6月にK,D,C,,,で開催したのが「クラフトシードルマニア」というイベントでした。
飲めば飲むほど、面白い「企み」が繋がっていく。
当日はリンゴ野郎さんのファンはもちろん、K,D,C,,,ならではの食への感度が高い人たちが大集結し、フロアは大盛況!
今回のイベント最大の特徴は、ただお酒を飲むだけでなく「Talking(話す・聞く)」「Tasting(味わう)」「Eating(食べる)」が三位一体となったフルイベント。つくり手であるリンゴ野郎こと北沢毅さんから、素材や醸造方法にまつわるマニアックな開発ストーリーを直接聴き 、こだわりが詰まったクラフトシードルを自分の舌で確かめ 、さらにシードルの魅力を引き立てる料理を味わいました。
より詳しいイベントレポートは、こちらのK,D,C,,,の記事をどうぞ。
そこで目にしたのは、ものすごいスピードで「垣根」を越えていく景色でした。
普段のビジネスなら段階を踏まないと交われない人たちが、シードルを片手にした瞬間、カジュアルに混ざり合う。「これ、うちの技術と組み合わせたら面白いかも」という会話から、未来のプロジェクトの種がゴロゴロと転がり落ちる瞬間を目にしました。これこそが、K,D,C,,,という場所が持つ「共創」のちからなのだと肌で実感したのです。
デザインスタジオが、わざわざ「食の実験場」を運営する理由って。
普通のデザイン会社なら、取材をして「いいコンテンツができました」で終わりかもしれません。
でも、地域の素晴らしい熱量や想いを、K,D,C,,,という「開かれた場」と掛け合わせることで、頭の中のアイデアを一気にリアルな体験へとドライブさせる。スタジオの「企画する力」と、K,D,C,,,という「みんなが混ざり合う場所」。この2つがガチッと噛み合うことで、ただの『美味しいシードル』が、次のプロジェクトを生み出す強力なエンジンに化ける。それこそが、私たちがこの新大久保で活動している一番の面白さであり、強みなのだと感じています。
「こんなことやってみたい」という、まだ言葉になりきっていないアイデアや企みがある方。まずはK,D,C,,,のキッチンを囲んで、一緒にアイデアを膨らませてみませんか?
🌷ホリデイな仲間紹介 #01|台湾と日本の食をつなぐルフィ株式会社「せつさん」の話
ひとつの専門性だけでは解けない課題に、日々向き合う我らスタホリ。だからこそ自分たちだけで完結せずに、多様な知識や得意技を持つ人たちと編む「学際メッシュネットワーク」を大切に活動しています(この話、興味があれば第2回のメルマガも覗いてみてください)。今日は、そのつながりの結び目である、K,D,C,,,の会員から「せつさん」をご紹介します。
記念すべき第1回を誰にしよう。。。と迷うやいなや、「”せつさん”だ!」と秒速で決まりました。
スタホリにとってもはや心の母のような存在のせつさんは台湾のご出身。日本産の商品の海外向け展開や、台湾の本格食品を日本に届ける越境ECを行うルフィ株式会社に在籍。せつさんの仕事を一言でいうなら「台湾と日本の食の、あいだをつなぐ」こと。
K,D,C,,,の『発酵部』という活動の発起人もせつさん。時には自らスタホリのことを営業してくれたりして、今やスタホリメンバーのひとりと言っても過言でないくらい、深く関わってくれる大事な人です。
せつさんが教えてくれた、台湾の手間暇の知恵と工夫
せつさんと、スタホリやこれからのことをあれやこれや、たっぷりお話ししたものから、すこし抜粋して。
ーースタホリとこれから一緒にやりたいことってありますか?
せつさん:私はいま、台湾の魅力あるものを日本に届けたり、台湾と日本の古き文化を掘り起こす活動に興味があります。
例えば私は小さい頃、おばあちゃんのうちで削りたての鰹節を見て「いいな」と思ったことを最近よく思い出しています。便利化、均一化された現代生活において、手間をかけたからこそ、楽しめる良さを取り戻してみたいんです。台湾にも古くから、「もったいない」の精神で物事を大切に取り扱う知恵や工夫があります。食材を捨てずに活かしたり、発酵文化も盛んです。それらを見直しながら、私たちの生活に広げたりしてみたい。
スタホリとならデザインの力で、持続可能な食の知恵と文化を生み出していけるんじゃないかと思うんですよね。
うんうん、まさしくスタホリも同じ気持ち。せつさんから聞けば聞くほど、台湾の食文化や知恵に興味を惹かれていて、何か一緒にやりたい!という気持ちが高まっています(高まりすぎて、10月には、せつさんと台湾に浸るために視察にいく予定です🇹🇼)。
ーースタホリって、どんな会社?
せつさん:(ふふふっと、笑いながら)私、最初に会ったとき、『スタホリのひと、なんかいいひと』って直感で感じたんです。その中でも愛さん(=キッチンコミュニケーター)と薬膳や台湾、発酵の話をしながら距離が近くなっていきました。食を中心にしながら、しかもデザインして届けることまでできるのがスタホリ。台湾のいろんな会社に紹介して、頼って欲しいって思うんですよね。
せつさんの知恵や視点も借りながら、食や文化創造のプロジェクトがアップデートしていきそうです。ということで第1回のホリデイな仲間紹介でした。次は誰が登場するでしょう🙌
✍️編集後記
今回も、最後までお付き合いいただきありがとうございます。
読み返してみると、今回の記事の底流には同じ考え方が存在しているような。それは「つくって終わりにしない」こと。キャラクターは、キャラがかわいく描けたことがゴールではなく、そこからの20年でキャラクターになる、育っていくこと。リンゴ野郎さんとの共創は、記事で終わらせずその先にイベントに育てることの大事さを痛感しました。
僕たちの社名の下にある“Design & Deploy Partner”のDeployは、たぶんこういうことなんだと思います。つくったあとも、伴走し続けること。その先にしか、育たないものがあること。すこしずつですが、それを実行できていることが、いま何より嬉しいです。
それでは、また次回のメルマガでお会いしましょう!
ここまで読んだよ!という方は、下のハイタッチをぜひ🙌
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