「サンリオ時間」と、暖簾と提灯。
STUDIO HOLIDAY News Letter🍩 #2
☕️おつかれさまです。コーヒー片手にどうぞ。
私たちは「人を、心を、動かすデザイン。」を合言葉に、企業や地域の「こんなんやりたい!」を応援し、プロジェクトに伴走するデザインファーム、通称スタホリです。
いつも私たちを支えてくださる皆さんの忙しい毎日に、ちょっと一息つく時間を届けたい。そんな思いを込めてニュースレターをお届けします📮
今月のトピック
🥨デザイナーだけでは、デザインができない時代に。
💡非財務指標をデザインするには。「サンリオ時間」の事例で考える。
🍚オフィスの中に、突如「食堂」が現れた
✍️編集後記
🥨デザイナーだけでは、デザインができない時代に。
デザイン会社がそんなん言っていいんかい、って出だしでごめんなさい💦でも、最近ほんとにそう痛感しています。代表の堀内です。
スタホリへのご相談は「ふわっ」としたものが多い。
そう、設立当初と比べると弊社へのご相談が「ふわっ」としたものが多くなったように感じます。
まずは「壮大系」ご相談。
「AIによる革命的〇〇サービスで未来をつくりたい」「データの力で街の価値を上げたい」など、ビジョンは壮大、でもそれが一体全体どんなカタチになるのかクライアント自身もわからない、というパターン。
そして「一見くっきり要件」ご相談。
例えばよくいただく「企業キャラつくりたい」案件。オーダーとしては明確、でも、なぜキャラが必要?がうまく言語化されているケースは少なく「あると便利そう」「ゆるキャラ流行ってるし」くらいの感覚(それで全然良いと思います)。で、詳しくインタビューすると、その奥に複雑な組織の課題や採用の課題があったり、、、(それを聞けるのもまた面白い。)
つまり、最初から明確に課題が定義されたデザイン案件ってほとんどないんですよね。そして、その課題の難易度は年々上がってきている。
——デザイナーだけでは、デザインができない。
とは、そういうこと。ビジュアルアウトプットだけで解ける課題は激減、つくるだけなら今後AIが肩代わりしてくれる時代(ヒィ😱)。デザイナーに求められるものは、根本的な問いの設定から一緒に考え実装すること、に変わった。
だからこそ、まだ妄想レベルの悩みを相談いただけるのはとても嬉しい。「スタホリさんならきっとなんとかしてくれる」と思ってくれているわけだから。ふわっと上等💪!
「ふわっと」した問いを解くために
まずは問いの解像度を上げなくてはいけない。そのためにはリベラルアーツの充実度はもちろん、ビジネスモデルの構造、業界特有の慣習やトレンド、組織力学への理解、デザインの外側にある知見が必要になる。課題解決のための実装をやり切るにも様々なスキルが必要です。実装テクノロジーの知見、数字の組み立て、ニューメディア運用のノウハウ、、、
そして案件が変われば、必要な知見もまるで変わる。試される大地、、、
これを自分たちだけでやり切るのはやっぱり無理なんです。(あ、言っちゃった。。)
じゃあ、どうするんだい。
自分たちだけで抱え込まない。一緒に解ける人とつながる。「学際メッシュネットワーク」の構築
たとえばSNS運用の相談が来たらその道のプロとチームを組む。地域と企業をつなぐミッションではK,D,C,,,で繋がった地域行政の専門家と組む。事業戦略策定が得意なプロフェッショナルと協働する。万博パビリオンのアプリ開発では、エンジニア集団と一緒にチームで開発もしました。
スタホリはそんな「学際的チーム」をより豊かに広げ、有機的な「メッシュネットワーク」化することを会社の目標にしています。
案件が変われば、チームの顔ぶれも変わる。その問いにとって最適なチームを毎度組み直す。コミュニケーションコストもかかるし、何よりその都度猛勉強が必要です。でも、だからこそ解ける問いの種類も増えるし、私たち自身も成長できる。
企業や社会がデザインに求める領域はますます広がる時代。クライアントや自分たち自身の「なんかこんなんやりたい」を、カタチにするために、これからも「学際メッシュネットワーク」を拡張し、進化し続けたいと考えています。
💡非財務指標をデザインするには。「サンリオ」の事例で考える。
こんにちは、スタホリメンバーの江畑です。コピーライターやワークショップデザイナー、組織開発コンサル、スタートアップの人事責任者など、ジョブチェンジを繰り返しながら冒険をつづける乙女系シティボーイです。
さてメルマガ2通目、さっそくバトンをもらいましたので、最近お仕事で考えていることをつらつら。
ちかごろ、統合報告書や人的資本の開示が当たり前になりはじめています。非財務情報を語る言葉が一気に増えましたよね。ただ、並んだ指標をながめてみると、CO2排出量、女性管理職比率などなど。どこの会社も似ている、というか同じ…?(どれもすごく大切なのはわかるのですが)
私は、非財務指標のあるべき姿は「企業がどんな未来を実現したいかを、数字以外のものさしで顧客に宣言する」ものだと思っています。会社それぞれ、自分たちの意思を持ってデザインするものであってほしい。事例を通じて、ちょっと詳しくお話しさせてください。
顧客を笑顔にした時間を計測する「サンリオ時間」
私がコンセプト立案を担当した株式会社サンリオの「サンリオ時間」。サンリオのプロジェクトチームの皆さんと双方向で議論しながら生まれました。サンリオにしか語れない非財務の指標として、近年のサンリオ社の業績好調のニュースと合わせて、HBRや日経BPなどなど、各所で取り上げていただいたりしていますね。
サンリオ時間は、サンリオというブランドに触れ、笑顔になった時間の総量。サンリオに夢中になる時間、サンリオが寄り添う時間、を増やしていくことで、世界中に幸せの輪を広げていく。
サンリオのビジョンとも共鳴する、サンリオならではの非財務指標・KPIになっています。
この発想は各種メディアでも紹介され、売り上げの数値ではなく、ファンとの関係性の厚みを測ろうとしている点が注目されました。(コンセプト立案だけで終わらず、実践をつづけているサンリオさん、素晴らしいと思います👏)
「サンリオ時間」がおもしろいのは、「サンリオという企業・ブランドに関わる人を笑顔にしていきます」という約束が、そっと織り込まれていること。何を測るかを決めることは、企業として、ブランドとして、何を世の中に約束するかを決めることでもあるのだなと、仕事をしながら気づかせてもらいました。
社員ひとりひとりが、サンリオ時間を生み出す主体者に。
「いいコンセプトができても、浸透しなければ、事業と紐づかなければ意味がない」と、常々思っています。私は組織開発やビジョン浸透を、デザインの視点でお手伝いすることが多いのですが、サンリオ時間というコンセプトは、グループ会社を含む社員のみなさん、全員に行き渡ってこそ成功だと考えていました。
そういう社内浸透という意味では、非財務指標の単位を「時間」としたことは、実はとっても理に叶ったデザインになっています。サンリオのライセンス部門も、企画部門も、コーポレート部門も、それぞれの部署が「自分の仕事は、サンリオ時間を増やせているだろうか?」という問いを持って関われる。サンリオ時間というコンセプトと社員ひとりひとりとの接点を作るために、この”問い”を社内浸透していくためのワークショップや人事施策のデザインもお手伝いさせていただきました。
むずかしい言葉より、ありふれたKPIより、社員ひとりひとりが自分ごとにできるものさしを。
指標をデザインするって、実はあたたかい活動なのだなと思えたお仕事でした。
自分が非財務指標のデザインを担当するなんて、10年前は思ってもいませんでした。たぶんこれからも、デザインの範疇はどんどん拡大する。その都度有識者とつながりながら、私自身も好奇心の職種をムクムク伸ばしながら、デザインで答えを出していくべく精進していきます◎
🥘オフィスの中に、突如「食堂」が現れた
スタホリが運営する食のコワーキングスペース「K,D,C,,,」には、食に特化した場所だけあって、みんなで使えるキッチンが併設されています。
そこで毎週木曜お昼に開催しているのが「みんなでごはん会」という取り組み。みんなで集まってただ同じ場所でご飯を食べるだけ、なんですけど、やり始めてみると面白い展開になってきています。
空間だって本気でデザインしたい!
実は最近、この「みんなでごはん会」のために、オリジナルの暖簾と提灯を作ってみました。オフィスの中にいきなり現れたその一角は、まるで街中にある昔ながらの食堂みたい。暖簾は帆布、提灯は和紙製。
じゃじゃーん、こんな感じです!
人を吸引する空間。
デザインの会社なんだし、やるからには空間も本気で作りたい。そんな欲望から始まった空間演出、めっちゃかわいくないですか🥰?しっかり自己満足しつつ、それだけではなく面白い効果もありました。
それは、以前は広いスペースに散らばるようにご飯を食べていた人たちが、この「街角食堂」めがけて自然と集まってくるようになったこと。カウンターキッチンなので十分に椅子があるわけでもないのに、なぜか人が集まっちゃうんです。
人が集まりキッチンを囲えば、そこに自然と会話が発生し、そこから新しいアイデアも生まれる。空間のデザインって、やっぱりコミュニケーションのデザインなんだと、改めて実感しました。
カオスでエネルギッシュな、新大久保の日常
今では、会員さんが自ら「今日は私が作りますよ!」と料理に腕を振るってくれることも。
台湾土産の謎の調味料をポンと置けば、料理のプロが肉を焼き、スパイス好きがハーブを足す。そんな風にみんなの得意分野が掛け合わさって、とびきり美味しいご飯が出来上がる、幸せな無限ループが起きています。
新大久保という街の空気も手伝って、ご飯も人も、いい意味でごちゃ混ぜでエネルギッシュ。みんなの強みを持ち寄って、ひとつの最高なカタチにする。これって、上でも書いた「学際的ネットワーク」の話そのものですよね。
会議室で名刺交換するのも大事、でも同じ空間で一緒にご飯を食べるフラットな時間って本当に貴重で。スタホリらしい「空気」が、実はこんな日常の食卓にも漂っているんだなぁと、お昼を食べながら噛み締めています。
木曜のお昼、もし新大久保にいたら、ぜひふらりとのぞいてみてください。
✍️ 編集後記
今号も3つのトピックを並べてみたのですが、全部同じことを言っていることに気がつきました。堀内は「デザイナーだけじゃ無理」と白状し、江畑は非財務指標という”デザインの外側”をデザインする話、ごはん会ではみんなの得意が混ざって最高の一皿ができあがる。
問いを一緒に考え(Design)、カタチにして届ける(Deploy)。そのためにいろんな専門家の力を混ぜて一緒に走る——今号のメルマガ自体が「学際的メッシュネットワーク」の断面図みたいになりました。
そんな仲間は常に募集中です。「何かの領域でめちゃくちゃ詳しい」方、「一緒に面白いことやりたい」方。ピンときたら気軽にご連絡ください。
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